Q&A

建築物の耐震改修の促進に関する法律

平成25年11月25日施行「改正建築物の耐震改修の促進に関する法律」における様々なQ&Aを次にまとめましたので、ご参考にしてください。

○質問事項

1.耐震診断義務付け対象建築物について
 問1-1 耐震診断義務付け対象建築物において建替えや除却の予定がある場合、期限までに報告義務がありますか。
 問1-2 新耐震基準の施行以後に改修し、検査済証が出ているような建築物は、耐震診断義務の対象となりますか。
 問1-3 過去に実施した耐震診断は、今回の耐震診断義務付け対象建築物に対しても有効ですか。
 問1-4 過去に実施した耐震改修は有効ですか。
 問1-5 国土交通省では建替えと改修のどちらを進めていくつもりなのですか。
 問1-6 防火規定のみが不適合の場合の扱いについて、耐震改修をする必要がありますか。
 問1-7 違反建築物は耐震診断の義務付けの対象になりますか。
 問1-8 今回の耐震診断義務付け対象建築物について検査済証がない場合には、どのように取り扱ったらよいのですか。
 問1-9 公表後に建築物の名称が変更となった場合はどうなりますか。
 問1-10 耐震診断義務付け対象建築物の耐震診断結果の報告は、今回の改正法の施行以前に耐震診断を行った建築物も対象となりますか。
 問1-11 法第14条の解釈について、新耐震基準で建築した建築物であっても現行の最新基準への適合を求めるのですか。
 問1-12 平成12年に耐震診断を受けているが、その結果を提出してもよいのですか。
2.耐震診断義務付け対象建築物(要緊急安全確認大規模建築物)の要件
 問2-1 耐震診断義務付け対象建築物は、全国でどの程度あると推定していますか。
 問2-2 階数の数え方として三層の場合に地下も階数に数えますか。
 問2-3 今回は耐震診断義務付けの対象を5,000㎡としているが、今後さらに対象を広げるつもりがあるのですか。
 問2-4 エキスパンションジョイントで分割された建築物の場合における床面積の算定の判断について教えてください。
 問2-5 庁舎等で、窓口がある事務所(例えば、建築指導課等における各種相談のための窓口部分)も耐震診断の義務付けの対象となりますか。
 問2-6 耐震診断の義務付け対象建築物が証券化物件など信託された建築物の場合どのように対処すればよいでしょうか。
 問2-7 耐震診断義務付け対象建築物の要件に「階数3及び床面積の合計5,000㎡以上」とありますが、これは、両方の条件を満たす建築物ということですか。
 問2-8 地下1階地上2階建ての場合、階数3以上になりますか。
 問2-9 60メートルを超える建築物で大臣認定を受けた建築物は診断義務付けの対象となりますか。
 問2-10 耐震診断が義務付けられる建築物の延べ面積は、同一敷地内の建築物の合計数ですか。
 問2-11 平成27年末までに建築物を解体する予定がある場合でも耐震診断は必要でしょうか。
 問2-12 無認可の保育園も用途を考える場合保育園になるでしょうか。
 問2-13 空室の多いテナントビルはどのような扱いになりますか。
 問2-14 昭和56年以前に新築(約3,000㎡)して、昭和56年以降に増築(約4,000㎡)しています。両方を足すと5,000㎡を超えますが、義務付けの対象ですか。また、2,000㎡と3,000㎡の建物がエキスパンションジョイントで一棟となっている場合はどのように面積の算定をするのでしょうか。
 問2-15 複合施設で、耐震診断が義務付けになる場合の階数や面積が異なる場合はどのようになりますか。
 問2-16 耐震診断が義務付けになる建築物に対してはどこからか通知などが来るのですか。
 問2-17 昭和56年以前の建築物で、3階建て、5,000㎡以上ありますが、使用していない部分を取り壊して、仮に4,900㎡にした場合は、診断義務付け対象から外れますか。
 問2-18 商業ビルでテナントの出入りがあります。27年末までに耐震診断が必要な建築物としてはどの時点での用途で判断すればよいですか。
 問2-19 銀行で、1階が窓口、2階以上が事務室の場合にも全ての階数と面積を算定し義務化を判断する必要があるでしょうか。
3.耐震診断義務付け対象建築物(要安全確認計画記載建築物)の要件
 問3-1 沿道の建築物に耐震診断の義務が課せられる避難路とはどのような道路ですか。その道路沿いに建築物がある場合には全て耐震診断が必要でしょうか。
 問3-2 個人住宅で耐震診断を義務付けられるような場合はあるでしょうか。
 問3-3 建物の敷地が避難路よりも低い場合や高い場合でも耐震診断が義務付けられますか。
 問3-4 大規模な地震が発生した場合において、その利用を確保することが公益上必要な建築物とはどのようにして決まるのですか。
 問3-5 病院、官公署その他大規模な地震が発生した場合においてその利用を確保することが公益上必要な建築物で耐震診断が必要になる建築物については、面積や階数の要件はないのですか。
4.耐震診断の実施について
 問4-1 耐震診断をすでに行っている建築物の場合、改めて平成25年11月25日の法律の施行後に耐震診断をしなければならないのですか。
 問4-2 平成27年末までに建築物の所有者が変更になった場合には新たな所有者も耐震診断結果の報告義務はありますか。
 問4-3 耐震診断をしない場合、何か罰則はありますか。
 問4-4 5年後くらいに建て替える予定ですが、耐震診断を行わなければいけないのですか。
 問4-5 耐震診断をするための構造図面や構造計算書がありません。どのように対応すればよいですか。
 問4-6 耐震診断の結果耐震基準に適合していないとされた場合、耐震改修をしなければならないのですか。
 問4-7 耐震診断義務付け対象建築物の所有者に対して、どこかから通知等がくるのですか。
 問4-8 耐震診断結果は、公的機関(第三者委員会)で、評価することを考えていますか。
 問4-9 減築をする場合も耐震改修として有効であり、補助金の対象となりますか。
 問4-10 設計図書等がない場合の手続きはどうすればいいのか。また、図面等の復元費用は補助金の対象となりますか。
 問4-11 一般の建築物の場合、耐震診断を誰に頼めばよいのですか。
 問4-12 耐震改修の期限はいつまでですか。
 問4-13 壁式プレキャストコンクリート造の耐震診断を行うためには、どの講習を受けている必要がありますか。
 問4-14 近く建替えを予定していますが、耐震診断は第1次診断の結果で報告してもいいのですか。
5.報告が義務付けられた耐震診断を行うことができる者の資格要件に関すること
 問5-1 構造設計一級建築士が登録講習を受講する場合、免除科目を拡大することはできないか。
 問5-2 講習を受けていない建築士が耐震診断を行った場合、罰則がありますか。
 問5-3 平成25年国土交通省告示第1062号により、法第22条と法第25条の耐震診断の報告に当たっては、建築士かつ講習会受講の要件が付されており、過去に行った耐震診断において要件を問わない旨は読めないが、たまたま資格者でないものが耐震診断を行っていた場合は、耐震診断をし直す必要がありますか。
 問5-4 過去の講習会で登録講習と同等と認められる講習の公表は、されていますか。
 問5-5 耐震診断できる建築物の範囲は、建築士資格の業務の範囲内と同様ですか。
 問5-6 耐震診断を実施できる人はどのような人ですか。
 問5-7 耐震診断ができる資格を取得する講習はどのような講習ですか。
 問5-8 耐震診断資格者講習について、SRC造の講習を受けて、RC造の耐震診断をすることは可能でしょうか。
6.耐震診断結果の公表に関すること
 問6-1 耐震診断結果の公表後に耐震改修した場合はどうなりますか。
 問6-2 耐震診断結果の公表について、個別の建築物に直接表示するようなことはありますか。
 問6-3 耐震診断結果の公表は、具体的な名称を出すのですか。
 問6-4 耐震診断結果の公表は、最短で平成27年末に必ず行うのですか。
 問6-5 耐震診断結果の公表はどのような手段でされるのですか。
 問6-6 耐震診断の結果の公表時にビルの名称は公表されるのですか。
 問6-7 耐震診断を実施しなかった建築物は公表されないのですか。
7.耐震性に係る表示制度に関すること
 問7-1 過去に表示マークをもらっているが、新たにマークをもらう場合の手続きはどうなるのですか。
 問7-2 新耐震基準の施行以後に建築確認を受けた建築物は表示制度の対象となりますか。その根拠資料は何を提出すればよいのですか。
 問7-3 昭和56年以降に建築されたいわゆる4号建築物については、どのような根拠資料の提出が必要となりますか。
 問7-4 表示制度の認定を受けるにはどうすればいいですか。
 問7-5 表示制度の認定は昭和56年以降の新耐震基準の建物や個人住宅でも受けられますか。
8.耐震診断・耐震改修についての補助制度に関すること
 問8-1 外壁等の非耐力壁部分を改修した場合に、その改修部分は補助金の対象となるのか。
 問8-2 耐震診断の補助金はいつまで継続されますか。
 問8-3 今回の補助制度の実施が既に決定している行政庁を知りたいがどうしたらいいのですか。
 問8-4 町や村にある建築物の場合には、補助金についてはどこに聞けばよいですか。
 問8-5 昭和50年築でアスベストが含まれている。アスベストの処理にかかる費用は今回の補助対象となりますか。
9.その他
 問9-1 違反のある建築物の耐震診断、耐震設計に関与することは建築士法上問題がありますか。
○質問に対する回答
1.耐震診断義務付け対象建築物について
 問1-1 耐震診断義務付け対象建築物において建替えや除却の予定がある場合、期限までに報告義務がありますか。
 答  耐震診断結果の報告期限までに建替えや除却が行われる場合には、耐震診断結果の報告を行う義務はありません。
一方、報告期限において当該建築物が存在し、使用されていれば報告の義務があります。また、期限までに報告しなかった場合は、個別に指導等を行った上で報告の命令がされることとなり、これに従わない場合は命令違反の罰則も適用されます。
なお、建替えや除却の予定も併せて報告すれば、公表内容にその旨を記載されることになります。
 問1-2 新耐震基準の施行以後に改修し、検査済証が出ているような建築物は、耐震診断義務の対象となりますか。
 答  新耐震基準の施行以後の検査済証が発行されている建築物(既存部分に現行規定を適用させない緩和措置を受けているものを除く。)については、耐震診断の義務付けの対象にはなりません。
なお、敷地内に複数棟があるような場合には、どの部分が検査済証の対象となっているか、特定行政庁に問い合わせる等によりご確認ください。
 問1-3 過去に実施した耐震診断は、今回の耐震診断義務付け対象建築物に対しても有効ですか。
 答  耐震診断基準に適合した方法により、過去に実施された耐震診断については、有効です。
 問1-4 過去に実施した耐震改修は有効ですか。
 答  過去に耐震改修を行い、検査済証の交付を受けている建築物については、耐震診断の義務付けの対象ではありません。
検査済証の交付を受けていないものについては、耐震診断の義務付けの対象となります。耐震改修時の構造計算書等により報告が可能な場合がありますので、具体の報告方法等については、所管行政庁にお問い合わせください。
 問1-5 防火規定のみが不適合の場合の扱いについて、耐震改修をする必要がありますか。
 答  耐震関係規定に適合している場合は、耐震改修を行う必要はありません。
 問1-6 国土交通省では建替えと改修のどちらを進めていくつもりなのですか。
 答  建替えも改修も、耐震化を図るための手法であり、どちらかを推奨しているものではありません。
 問1-7 違反建築物は耐震診断の義務付けの対象になりますか。
 答  耐震関係規定に違反している建築物は、耐震診断の義務付けの対象外です。
耐震関係規定について既存不適格であり、耐震関係規定以外の規定に違反している建築物については、耐震診断の義務付けの対象です。
なお、違反建築物については、そもそも建築基準法に基づき基準に適合させる必要があります。
 問1-8 今回の耐震診断義務付け対象建築物について検査済証がない場合には、どのように取り扱ったらよいのですか。
 答  従来どおり、対象となる建築物が建築着工等の時点の基準に適合していること(要するに既存不適格建築物であること)を証明する必要があります。
なお、『今後の建築基準制度のあり方について「住宅・建築物の耐震化促進方策のあり方について」(第一次報告)』に示されたとおり、国において、検査済証のない建築物の取扱いについて方針を示すなど、耐震診断・耐震改修の手続きが円滑に進む方策が検討されています。
 問1-9 今回の耐震診断義務付け対象建築物について検査済証がない場合には、どのように取り扱ったらよいのですか。
 答  所管行政庁へ内容の変更の申し出を行った場合には、公表内容の付記や更新などを行うよう要請しています。
 問1-10 耐震診断義務付け対象建築物の耐震診断結果の報告は、今回の改正法の施行以前に耐震診断を行った建築物も対象となりますか。
 答  対象となります。
 問1-11 法第14条の解釈について、新耐震基準で建築した建築物であっても現行の最新基準への適合を求めるのですか。
 答  既存耐震不適格建築物というのは、現行の耐震関係規定に適合していない建築物のことです。そのため、新耐震基準で建築された建築物であっても、現行規定に適合していない場合は、耐震診断、耐震改修の努力義務は課せられています。
 問1-12 平成12年に耐震診断を受けているが、その結果を提出してもよいのですか。
 答  過去に耐震診断を受けたものについては、その結果を提出してください。なお、過去に耐震診断を行った場合は耐震診断資格者の要件は課されませんが、耐震診断基準に適合した方法による耐震診断である必要はあります。
2.耐震診断義務付け対象建築物(要緊急安全確認大規模建築物)の要件
 問2-1 耐震診断義務付け対象建築物は、全国でどの程度あると推定していますか。
 答  耐震診断の義務付けの対象となり、今後耐震診断を実施する必要がある建築物の棟数は、約4,000棟と推定しています。
 問2-2 階数の数え方として三層の場合に地下も階数に数えますか。
 答  階数の数え方としては、地下も含みます。
 問2-3 今回は耐震診断義務付けの対象を5,000㎡としているが、今後さらに対象を広げるつもりがあるのですか。
 答  現時点で対象となる面積等の変更は予定しておりません。
 問2-4 エキスパンションジョイントで分割された建築物の場合における床面積の算定の判断について教えてください。
 答  耐震診断の義務付けの対象か否かは、1棟ごとに判断することとなります。1棟か別棟かについては建築確認の取扱いに準じますので、所管行政庁にお問い合わせください。
 問2-5 庁舎等で、窓口がある事務所(例えば、建築指導課等における各種相談のための窓口部分)も耐震診断の義務付けの対象となりますか。
 答  当該窓口が、サービス業を営む店舗である場合には、対象となります。また、官公署で不特定多数の方が利用する窓口(住民票発行や国民年金等の常設相談窓口、ハローワーク等)も対象としています。
一方で、入札や許認可の届け出等の窓口については、不特定とは言えないため、対象とはならないと考えています。
相談に来られる方や、内容の実態に応じて、上記事例のどちらに該当するかによって判断されます。 
 問2-6 耐震診断の義務付け対象建築物が証券化物件など信託された建築物の場合どのように対処すればよいでしょうか。
 答  耐震改修促進法上の耐震診断の結果の報告義務は建築物の所有者にあります。信託された証券化物件についても同様です。
報告義務の履行に際しては、建築物の維持管理権原を有する受益者等が 受託者である信託銀行等に指図する必要があります。
受益者等はその旨を十分理解して耐震診断を進めていく必要があります。
 問2-7 耐震診断義務付け対象建築物の要件に「階数3及び床面積の合計5,000㎡以上」とありますが、これは、両方の条件を満たす建築物ということですか。
 答  階数3以上かつ床面積の合計5,000㎡以上の建築物が対象になります。
 問2-8 地下1階地上2階建ての場合、階数3以上になりますか。
 答  地下、地上にかかわらず階数3以上のことを意味します。
 問2-9 60メートルを超える建築物で大臣認定を受けた建築物は診断義務付けの対象となりますか。
 答  昭和56年5月31日以前に着工した建築物については、耐震診断結果の報告の義務は生じます。ただし、超高層建築物については、時刻歴応答解析により安全性の検証を行っていることから、大臣認定書の写しを提出することで足りるとされています。
 問2-10 耐震診断が義務付けられる建築物の延べ面積は、同一敷地内の建築物の合計数ですか。
 答  耐震診断義務付けの対象か否かは一棟ごとで判断することになります。同一敷地であっても別棟として扱われているものについてはそれぞれで延べ面積を算定することとなります。
 問2-11 平成27年末までに建築物を解体する予定がある場合でも耐震診断は必要でしょうか。
 答  建築物が存在している間は、耐震診断が義務付け対象の建築物であれば耐震診断及び報告義務があります。ただし、報告期限は平成27年末ですので、その際に建築物が存在しなければ、その時点で耐震診断の報告義務はありません。
 問2-12 無認可の保育園も用途を考える場合保育園になるでしょうか。
 答  対象となります。
 問2-13 空室の多いテナントビルはどのような扱いになりますか。
 答  長期間空室となっているところは用途を検討する際に対象外と考えられます。
 問2-14 昭和56年以前に新築(約3,000㎡)して、昭和56年以降に増築(約4,000㎡)しています。両方を足すと5,000㎡を超えますが、義務付けの対象ですか。また、2,000㎡と3,000㎡の建物がエキスパンションジョイントで一棟となっている場合はどのように面積の算定をするのでしょうか。
 答  耐震診断義務付けの対象か否かは、一棟ごとに判断することとなります。一棟か別棟かについては、建築確認の取扱いに準じますので、所管行政庁に確認する必要があります。
 問2-15 複合施設で、耐震診断が義務付けになる場合の階数や面積が異なる場合はどのようになりますか。
 答 建築物の階数については、全体の階数で判断します。面積については、用途が複数ある場合には以下の計算式により判断します。計算式を満たし、階数が3以上(保育所、小中学校を含む場合は階数2以上、体育館を含む場合は階数1以上)のものが義務付け対象になります。
<算定式>
用途Aに供する部分の床面積/基準となる用途Aの床面積+用途Bに供する部分の床面積/基準となる用途Bの床面積≧1
 問2-16 耐震診断が義務付けになる建築物に対してはどこからか通知などが来るのですか。
 答  通知の有無にかかわらず、法令上定められた要件に該当する場合には耐震診断の義務付けがなされます。基本的には、所管行政庁(都道府県や比較的大きな市や特別区です。)から個別の通知等がなされると考えられますが、対象となるかどうかを知りたい場合には所管行政庁に確認することが必要と思われます。
 問2-17 昭和56年以前の建築物で、3階建て、5,000㎡以上ありますが、使用していない部分を取り壊して、仮に4,900㎡にした場合は、診断義務付け対象から外れますか。
 答  延べ面積5,000㎡未満となった時点で、耐震診断の義務付けの対象外となります。
 問2-18 商業ビルでテナントの出入りがあります。27年末までに耐震診断が必要な建築物としてはどの時点での用途で判断すればよいですか。
 答  各時点において、耐震診断の義務付けの対象となるか否かを判断することとなります。
 問2-19 銀行で、1階が窓口、2階以上が事務室の場合にも全ての階数と面積を算定し義務化を判断する必要があるでしょうか。
 答 銀行などの窓口業務を有する建築物の床面積の算定は、事務所部分を含めた総面積で算定するのが原則ですが、窓口業務を行う部分が明確に区分できる場合は、その部分のみを面積算定することが可能です。
3.耐震診断義務付け対象建築物(要安全確認計画記載建築物)の要件
 問3-1 沿道の建築物に耐震診断の義務が課せられる避難路とはどのような道路ですか。その道路沿いに建築物がある場合には全て耐震診断が必要でしょうか。
 答  都道府県又は市町村が、沿道の建築物の耐震化を図ることにより、地震発生時にその機能を発揮することが必要な避難路として、耐震改修促進計画に位置付けた道路です。
耐震診断の義務付けの対象は、建築物が倒壊した場合に避難路の障害になる建築物です。建築物の高さと道路の幅の関係により決まります。建物の部分から前面道路までの距離に、道路の幅が12メートル以下の場合は6メートル以上、それ以上の道路幅の場合には、道路幅の2分の1を足したもの以上の高さの建築物が義務付けの対象です。
 問3-2 個人住宅で耐震診断を義務付けられるような場合はあるでしょうか。
 答  個人住宅であっても、住宅の前の道路が避難路として都道府県や市町村に指定された場合であって、前面道路の幅員に対して一定の高さ以上であれば耐震診断が義務付けられる場合があります。
 問3-3 建物の敷地が避難路よりも低い場合や高い場合でも耐震診断が義務付けられますか。
 答  建築物が倒壊した場合に避難路の障害になる建築物が対象になりますので、耐震診断の義務付けの対象となるかどうかは建築物の高さと道路の幅の関係により決まります。また、都道府県又は市町村において、高さの要件が別に定められることがありますので、詳細は所管行政庁に確認する必要があります。
 問3-4 大規模な地震が発生した場合において、その利用を確保することが公益上必要な建築物とはどのようにして決まるのですか。
 答  都道府県耐震改修促進計画において位置付けられます。なお、位置付けに当たっては,都道府県は建築物の所有者等に意見を聴取することとされています。
 問3-5 病院、官公署その他大規模な地震が発生した場合においてその利用を確保することが公益上必要な建築物で耐震診断が必要になる建築物については、面積や階数の要件はないのですか。
 答  階数及び面積の要件はありません。
4.耐震診断の実施について
 問4-1 耐震診断をすでに行っている建築物の場合、改めて平成25年11月25日の法律の施行後に耐震診断をしなければならないのですか。
 答  建築物の耐震診断の指針に従って診断をしている場合には、その結果を報告することとなります。耐震診断が適切に行われていない場合には、耐震診断をしなおす必要がある場合もあります。
 問4-2 平成27年末までに建築物の所有者が変更になった場合には新たな所有者も耐震診断結果の報告義務はありますか。
 答  一度、耐震診断の結果が報告されていれば、再度報告する必要はありません。
 問4-3 耐震診断をしない場合、何か罰則はありますか
 答  所管行政庁は、耐震診断が義務付けされている建築物の所有者に対して報告を行うことを命ずることができます。命令の内容については公表されます。その命令に従わない場合には、100万円以下の罰金の対象となります。
 問4-4 5年後くらいに建て替える予定ですが、耐震診断を行わなければいけないのですか。
 答  平成27年末時点で建築物が現存していれば耐震診断及び報告の義務があります。
 問4-5 耐震診断をするための構造図面や構造計算書がありません。どのように対応すればよいですか。
 答  図面等がない場合には、現地調査等に基づいて必要な図面・図書を作成する必要があります。
 問4-6 耐震診断の結果耐震基準に適合していないとされた場合、耐震改修をしなければならないのですか。
 答  耐震改修実施の義務付けはしていません。ただし、耐震改修の実施の努力義務はあります。
 問4-7 耐震診断義務付け対象建築物の所有者に対して、どこかから通知等がくるのですか。
 答  基本的には所管行政庁から、周知・通知等がなされますが、自身の所有等される建築物が耐震診断の義務付けの対象であるかどうかの確認をしたい場合には、所管行政庁にお問い合わせいただくことも可能です。
 問4-8 耐震診断結果は、公的機関(第三者委員会)で、評価することを考えていますか。
 答  第三者委員会の評価については、法令上義務付けているものではありません。ただし、所管行政庁によっては、耐震診断結果について、耐震改修促進法に基づき報告を受理する際に第三者委員会の評価書の添付等が求められる場合があります。
なお、国が直接補助を行う場合の耐震診断結果についても、第三者委員会の評価を必須とはしていませんが、上記のような場合など、耐震診断に要する費用に当該第三者委員会の評価に係る費用も含めて補助申請を行うことができます。
 問4-9 減築をする場合も耐震改修として有効であり、補助金の対象となりますか。
 答  建築物の地震に対する安全性を向上させるためにその一部を除却する工事については、耐震改修工事として補助対象となります。
 問4-10 設計図書等がない場合の手続きはどうすればいいのか。また、図面等の復元費用は補助金の対象となりますか。
 答  国が直接補助を行う場合、耐震診断の補助申請を行う時点で設計図書がなければ、現存している書類を添付することで足り、事業完了時点において復元された設計図書等を添付いただきます。このような図面等の設計図書の復元費用は、耐震対策緊急促進事業の対象となります。
なお、地方公共団体の補助制度(地方公共団体の補助制度と併せて適用する耐震対策緊急促進事業を含む。)についても、同様の扱いになると考えられますが、詳しくは、当該地方公共団体へお問い合わせください。
 問4-11 一般の建築物の場合、耐震診断を誰に頼めばよいのですか。
 答  耐震診断義務付け対象建築物について今後耐震診断を実施する場合には、原則として、建築士であって国土交通大臣が定める講習を修了した者が耐震診断を行う必要がありますが、一般の建築物の場合も同様の資格者に耐震診断を行ってもらうことが望ましいと考えられます。
耐震改修支援センターや地方公共団体の相談窓口にお問い合わせいただければ、耐震診断を実施可能な建築士事務所の情報等を把握することが可能です。
 問4-12 耐震改修の期限はいつまでですか。
 答  耐震改修については、努力義務であり、期限の定めはありません。
 問4-13 壁式プレキャストコンクリート造の耐震診断を行うためには、どの講習を受けている必要がありますか。
 答  木造、鉄骨造、RC造、SRC造以外の構造部分を有する建築物においては、RC造又はSRC造の講習を受講している必要があります。
 問4-14 近く建替えを予定していますが、耐震診断は第1次診断の結果で報告してもいいのですか。
 答  耐震診断基準と同等の基準として認定されている既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準では、評価方法として、第1次診断法、第2次診断法、第3次診断法があり、次数が増えるにしたがって診断の方法が詳細になります。
第1次診断のみを実施した場合には、Is値が0.8以上の場合のみ報告が可能です。0.8未満の場合には第2次診断以上の診断が必要であり、第1次診断のみでは耐震診断の結果の報告はできません。
1ji
 なお、建替えを含む除却等(注)の予定がある場合でも、平成27年末時点で義務付けの要件に該当する建築物が現存していれば、耐震診断の実施及びその結果の報告の義務があります。また、報告の期限までに耐震診断の結果の報告が行われない場合は、所管行政庁から、相当の期限を定めて耐震診断結果を報告する旨の命令がなされ、その旨が公表されることとなります。
近々に除却等が確実に行われることが確認される建築物の場合は、この命令に基づく耐震診断結果の報告の期限は、除却等の実施時期を勘案して定めることとするとともに、命令した旨の公表にあたっては予定している除却等の内容及び実施時期をあわせて公表することとする旨、国土交通省より通知がなされています。
(注)除却等:除却又は耐震診断義務付け対象建築物以外への用途変更若しくは用途廃止
5.報告が義務付けられた耐震診断を行うことができる者の資格要件に関すること
 問5-1 構造設計一級建築士が登録講習を受講する場合、免除科目を拡大することはできないか。
 答  平成25年国土交通省告示第1130号において耐震診断の総論及び例題演習が免除されていますが、これ以上の免除科目については検討していません。
 問5-2 講習を受けていない建築士が耐震診断を行った場合、罰則がありますか。
 答  法律上の罰則はありません。ただし、耐震診断結果を報告した際に、所管行政庁において、受け付けられないことになります。
 問5-3 平成25年国土交通省告示第1062号により、法第22条と法第25条の耐震診断の報告に当たっては、建築士かつ講習会受講の要件が付されており、過去に行った耐震診断において要件を問わない旨は読めないが、たまたま資格者でないものが耐震診断を行っていた場合は、耐震診断をし直す必要がありますか。
 答  法施行前に実施した耐震診断については、資格要件を問わない旨の経過措置を行う旨の官報修正が行われます。
 問5-4 過去の講習会で登録講習と同等と認められる講習の公表は、されていますか。
 答  国土交通省のホームページ等において掲載される予定です。
 問5-5 耐震診断できる建築物の範囲は、建築士資格の業務の範囲内と同様ですか。
 答  規則第5条において規定されていますが、それぞれの建築士が設計できる範囲内の建築物について耐震診断を実施することが可能です。
 問5-6 耐震診断を実施できる人はどのような人ですか。
 答  所管行政庁への報告が義務付けられた耐震診断を実施できるのは、原則として、建築士で、かつ、国土交通大臣が定める講習を修了した者です。
なお、過去に実施された講習のうち、一定のもの(耐震改修支援センター((一財)日本建築防災協会)による耐震診断基準・耐震改修設計指針講習会)を受講している建築士は耐震診断を実施できる者として認める予定です。
 問5-7 耐震診断ができる資格を取得する講習はどのような講習ですか。
 答  登録講習は、耐震診断に必要な技術的知識について、構造別に省令で定められた科目について一定時間以上講習を行うこととされています。法施行後に具体的な講習の登録が行われる予定です。
 問5-8 耐震診断資格者講習について、SRC造の講習を受けて、RC造の耐震診断をすることは可能でしょうか。
 答 講習は構造別に実施することとしており、耐震診断は受講した構造種別のみ診断することができることとなります。したがって、SRC造の講習を受けても、RC造の耐震診断を実施することはできません。
6.耐震診断結果の公表に関すること
 問6-1 耐震診断結果の公表後に耐震改修した場合はどうなりますか。
 答 報告内容の変更の申し出があった場合などにおいては、公表結果への付記又は更新がなされるよう所管行政庁に要請しています。
 問6-2 耐震診断結果の公表について、個別の建築物に直接表示するようなことはありますか。
 答 個別の建築物に表示することは予定していません。所管行政庁がインターネット等において一覧で公表することとしています。
 問6-3 耐震診断結果の公表は、具体的な名称を出すのですか。
 答 建築物の名称についても公表される予定ですが、名称がないものについては対象外です。なお、テナント名は公表対象ではありません。
 問6-4 耐震診断結果の公表は、最短で平成27年末に必ず行うのですか。
 答  省令の定めでは、要緊急安全確認大規模建築物については、用途ごとに取りまとめた上で公表することとされています。仮に平成27年末までに全て取りまとまれば、所管行政庁の判断により公表することは法令上可能となりますが、公表のタイミングは所管行政庁が判断することになります。
 問6-5 耐震診断結果の公表はどのような手段でされるのですか。
 答  要安全確認計画記載建築物については耐震診断の期限毎に、要緊急安全確認大規模建築物については用途ごとに、とりまとめてインターネット等の手段により公表されることとなります。
 問6-6 耐震診断の結果の公表時にビルの名称は公表されるのですか。
 答  ビルの名称がない個人住宅等の場合を除き、公表されることとなります。
 問6-7 耐震診断を実施しなかった建築物は公表されないのですか。
 答  所管行政庁は、期限までに耐震診断結果の報告されなかった場合は、報告を行うことを命ずることができます。その場合、命令を行った旨の公表がされます。
7.耐震性に係る表示制度に関すること
 問7-1 過去に表示マークをもらっているが、新たにマークをもらう場合の手続きはどうなるのですか。
 答  既に別のマークを表示している場合であっても、新たにマークを表示したい場合は所管行政庁に認定申請していただくことが必要です。
 問7-2 新耐震基準の施行以後に建築確認を受けた建築物は表示制度の対象となりますか。その根拠資料は何を提出すればよいのですか。
 答  表示制度の対象となります。新耐震基準の施行以後に交付された検査済証を所管行政庁に提出してください。
 問7-3 昭和56年以降に建築されたいわゆる4号建築物については、どのような根拠資料の提出が必要となりますか。
 答  検査済証が交付されていない場合は、4号建築物であるからといって資料免除の特例はなく、耐震性を確保していることを証明する耐震診断書や構造計算書などが必要になります。
 問7-4 表示制度の認定を受けるにはどうすればいいですか。
 答  法第22条の建築物の地震に対する安全性の認定の申請を行って下さい。申請書及び耐震診断に係る書類や確認済書などの書類が必要になります。詳しくは所管行政庁に確認する必要があります。
 問7-5 表示制度の認定は昭和56年以降の新耐震基準の建物や個人住宅でも受けられますか。
 答  耐震性を有する全ての建築物が対象になります。
8.耐震診断・耐震改修についての補助制度に関すること
 問8-1 外壁等の非耐力壁部分を改修した場合に、その改修部分は補助金の対象となるのか。
 答  住宅・建築物の耐震改修と併せて実施される場合にあっては、補助対象とすることができます。一方、非構造部材の改修工事を単独で行う場合、一定の要件を満たす天井の耐震改修に関する工事以外は対象となりません。
 問8-2 耐震診断の補助金はいつまで継続されますか。
 答  耐震対策緊急促進事業は、平成27年度末までに事業に着手するものに限り補助対象としており、現時点でその後の予定はありません。
平成28年度以降に事業着手するものは、通常の補助制度(住宅・建築物安全ストック形成事業等の社会資本整備総合交付金等を活用して地方公共団体が行う補助)の対象とすることは可能です。
 問8-3 今回の補助制度の実施が既に決定している行政庁を知りたいがどうしたらいいのですか。
 答  一般財団法人日本建築防災協会のウェブサイトに公開されておりますのでご参考ください。地方公共団体の補助制度については、随時、変更や拡充・整備が行われる可能性があるので、補助申請前には必ず自ら対象建築物の所在する地方公共団体へお問い合わせの上、十分に情報収集してからご対応ください。
 問8-4 町や村にある建築物の場合には、補助金についてはどこに聞けばよいですか。
 答  対象建築物が所在する地方公共団体にお問い合わせください。
 問8-5 昭和50年築でアスベストが含まれている。アスベストの処理にかかる費用は今回の補助対象となりますか。
 答  耐震対策緊急促進事業の対象とはなりません。地方公共団体が住宅・建築物安全ストック形成事業等の社会資本整備総合交付金等を活用してアスベスト改修事業に対する支援を実施している場合がありますので、詳しくは対象建築物が所在する地方公共団体にお問い合わせください。
9.その他
 問9-1 違反のある建築物の耐震診断、耐震設計に関与することは建築士法上問題がありますか。
 答  建築士が違反建築物の耐震診断、耐震設計に関与すること自体は建築士法上問題ありませんが、建築士法第18条第1項の規定により、建築士は、設計を行う場合においては、設計に係る建築物が法令又は条例の定める建築物に関する基準に適合するようにしなければなりません。

改正建築物の耐震改修の促進に関する法律