住宅の耐震改修技術等の評価の実施について (住宅等防災技術評価制度)

 平成7年の阪神・淡路大震災では地震被害に直接的に関わって約5,500人もの命が奪われましたが、そのうちの約9割が木造住宅の倒壊等による圧死でした。近年、宮城県沖地震、東海・東南海・南海地震等大地震の再来の逼迫性が指摘され、木造住宅の耐震性の向上が喫緊の課題となっています。
 木造住宅の耐震診断、改修方法については、近年さまざまな方法が開発されており、耐震改修実施の際に使われ始めていますが、その性能については十分な検討が行われていないものもあります。住宅の所有者等がこれらの新しい方法を採用しようとしても、その効果について客観的な評価が分からないなどの問題が生じており、このようなことが所有者等が耐震改修に踏み切れないことの原因の一つになっていると考えられます。
 これらの状況を鑑み、一般財団法人 日本建築防災協会では、住宅の耐震診断、改修技術等の評価を実施することといたしました。評価に当たっては、学識経験者・技術者で構成する「住宅等防災技術評価委員会」(委員長 坂本 功 東京大学大学院工学系研究科教授)を設置し、主として既存住宅の耐震性能等防災性能の低下の防止、回復または向上を目的とする技術で、調査・検査、設計・施工、維持管理に関する技術等を評価対象としています。
 技術評価した技術については、さまざまな方法で公開し、広報していく予定です。住宅の所有者等が耐震改修を検討する際、また、地方公共団体が耐震改修を住民に呼びかける際に是非参考としていただきたいと考えています。また耐震改修に係る新技術の開発者には、開発目標を定めることができることとなり、この評価制度を通じてさまざまな技術が新たに生まれてくることも期待しています。
 この制度は2004年11月1日に発足いたします。なお、制度の概要につきましては別添をご覧ください。

問合せ先:一般財団法人 日本建築防災協会 専務理事 杉山義孝、企画調査部長 菊池志郎
〒105‐0001東京都港区虎ノ門2-3-20 虎ノ門YHKビル8F  電話03―5512―6451

住宅等防災技術評価関連資料はこちらから閲覧できます

現在までに当協会において評価した技術


別添

住宅の耐震改修技術等の評価制度について
(住宅等防災技術評価制度)

2004年11月1日

一般財団法人 日本建築防災協会

1.目的
 民間等で研究開発された、主として戸建住宅の耐震改修技術等防災技術について、その技術性能評価、設計・施工方法の明確性、消費者への説明内容、品質保証体制等を審査・評価を行なうことにより、防災技術の研究開発の促進およびその技術の住宅への適正かつ迅速な普及を図り、もって住宅性能の向上に寄与することを目的とする。

2.評価対象とする技術
 主として既存住宅の耐震性能等防災性能の低下の防止、回復または向上を目的とする技術で、調査・検査、設計・施工、維持管理に関する技術、その他技術評価の目的に鑑みて適当な技術とする。

3.評価の方法
(1) 委員会の設置
 学識経験者・技術者で構成する「住宅等防災技術評価委員会」(以下、委員会という)を一般財団法人 日本建築防災協会(以下、防災協会という)に設置し、申請者が提出した技術評価資料に基づき審査・評価を行なう。
委員会の委員長は 坂本 功 東京大学大学院工学系研究科教授で、委員十数名により構成する。

(2) 申し込み
 申請者は、技術評価依頼書と別に定める技術評価資料作成要領に基づいて作成した資料を添えて申込む。

(3) 受付け審査
 委員会は、技術評価依頼のあった技術について受付け審査を行ない、技術評価対象としての適否を審査する。受付審査の結果に基づき、防災協会は申請者と評価範囲等について協議し、技術評価依頼の諾否を決定する。

(4) 詳細審査
 委員会は、技術評価対象の事項について技術評価依頼内容の性能が満たされていることを評価するものとし、申請者に対し必要に応じ委員会に出席させ、資料の説明を求める。また、評価の過程において新たに必要となった資料の提出を求めることや、必要に応じて性能確認試験等を追加実施させることがある。
評価に当たっては、技術の性能だけでなく、技術を住宅に用いた場合の効果が定量的に示すことができる設計マニュアルと施工マニュアルの整備状況、住宅の所有者または管理者に技術の内容および効果を的確に説明できる資料の整備状況、施工体制の確立状況、製造・販売・品質保証体制の確立状況についても審査する。

(5) 技術評価報告書
委員会は技術評価承認後、技術評価報告書をもって、防災協会に報告する。

(6) 審査の期間
 委員会による評価期間は原則として6ヵ月以内とする。

4.技術評価書
(1) 技術評価書の交付
 委員会における評価が終了したとき防災協会は、技術評価書を作成し、これを申請者に交付する。

(2) 技術評価書の有効期間
 技術評価書の有効期間は5年間とする。更新後の有効期間も同様とする。

(3) 技術評価書の取り消し
 申請者が偽りその他不正の手段により技術評価書の交付を受けたり、技術評価書の内容と異なる技術を技術評価を受けたものとして使用したことが判明したとき、あるいは、技術が適切に適用されていないことが判明したときは、委員会の審査結果に基づいて技術評価書の一部または全部を取り消すことがある。

5.評価制度の開始時期
 2004年11月1日より開始する。

6.技術評価の広報
 技術評価の結果等は防災協会の刊行物やホームページに掲載して広報する。

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