特集「アスベスト対策」

No. 467 2016/12月号

特集「アスベスト対策」

※執筆者名の後の( )内の数字はその記事のページ数を表す。

◆防災随想

◇見えぬものこそ大切/濱田信義(濱田防災計画研究室)(1ページ)

◆特集「アスベスト対策」

◇アスベストとは/野口貴文(東京大学 大学院工学系研究科)(1ページ)

 アスベスト(石綿)は、蛇紋石や角閃石が繊維状に変化した天然の鉱物繊維であり(図1)、蛇紋石系のクリソタイル(白石綿)、角閃石系のクロシドライト(青石綿)およびアモサイト(茶石綿)などの種類がある。

 アスベストは、人間の髪の毛よりも細く、クリソタイルで直径0.02~0.08μm、クロシドライトで0.04~0.15μm、アモサイトで0.06~0.35μmと、肉眼では見ることができないほどの極細繊維である。

◇建築物石綿含有建材調査マニュアルについて/国土交通省住宅局建築指導課(19ページ)

 本マニュアルは、主として、地方公共団体の建築行政に関わる職員が、民間建築物における石綿1)の使用実態の把握を行う際に参考とされることを目的としています。また、本マニュアルに記載する内容は石綿に係る関係部局の職員にも参考となるものとして作成しています。なお、本内容は公共建築物の石綿の使用実態の把握等にも参考資料として活用できるものです。

◇建築物の改修・解体時におけるアスベスト含有建築用仕上塗材からの飛散防止技術/古賀純子(国土技術政策総合研究所)(9ページ)

 アスベスト含有製品は、アスベストの重量比が0.1%を超えるものについて平成18年に製造が禁止され、現在では製造されていない。アスベストは建材においては吹付け材、保温材、成形板等多様に用いられており、建築物は供用期間が長いために、既存建築物にはアスベスト含有建材が多く残存している。アスベスト輸入量のピークは1970年代であり、ピークからおおよそ40年が経過していることから、アスベスト含有建材の用いられた建築物は今後順次解体されることとなる。解体工事にあたっては、作業者等の健康被害の防止のため、アスベストを飛散させない適切な工事の実施が重要である。

◇平成28年熊本地震における吹付けアスベスト等の被害状況/古賀純子(国土技術政策総合研究所)(7ページ)

 熊本県熊本地方において平成28年4月14日および16日に最大震度7を観測する地震が発生し、一連の地震により甚大な被害がもたらされた。国土交通省国土技術政策総合研究所及び国立研究開発法人建築研究所により熊本地震に起因する建築物の被害調査が実施され、調査結果の速報が報告されている。

 本稿では、吹付けアスベスト等について飛散防止措置のなされた建築物を対象に実施した調査の結果を報告する。

◇建築物の解体現場における現状と課題-東日本大震災・熊本地震に見る事例から-/本山幸嘉(一般社団法人日本アスベスト調査診断協会 理事長)(7ページ)

 一般社団法人日本アスベスト調査診断協会(以下「NADA」とする。)は、前身が平成20年に発足した団体で、アスベストによる新たな被害を発生させないことを目的として活動しています。現在、一般社団法人JATI協会が認定するアスベスト診断士約140名からなる組織で、日ごろからアスベスト有無の調査及びアスベスト含有建材の除去、解体等に関する知識の向上を図るべく研鑽を積んでいます。その上で、一定の力量が認められた者に対して、アスベスト含有建材の調査・診断に関するNADA登録者として認定しております。この結果、平成26年に出された厚生労働省の通達基発0423第7号において、石綿に関し一定の知見を有し、的確な判断ができる者として「日本アスベスト調査診断協会に登録された者」が例示されています。

 これらの点が評価され、アスベスト有無の調査・診断についても、国や各自治体等からの依頼を受けて、高いレベルで調査・診断を行っています。

 

 

*情報交流制度にお申し込みいただいた方には、当協会の月刊誌である「建築防災」をお配りしています。

 

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