特集「建築物各部位の安全性その6 外壁②」 特集「最近の大規模建築物その3」

No.440 2014/9月号

特集「建築物各部位の安全性その6 外壁②」 特集「最近の大規模建築物その3」

 

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◆防災随想

建築火災安全設計のこれから(2ページ)

大宮喜文

東京理科大学理工学部建築学科教授

◆特集「建築物各部位の安全性 その6 外壁②」

◇カーテンウォールってなんだろう(6ページ)

小山内政美

一般社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会)

 カーテンウォール(Curtain wall)は帳壁(ちょうへき)とも呼ばれ建築構造上取り外し可能な壁であり、建物の自重および荷重はすべて柱、梁、床、屋根等で支え、建物の構造的な荷重を直接負担しない非耐力壁である。

◇プレキャストコンクリート・カーテンウォール(6ページ)

佐々木哲也

高橋カーテンウォール工業(株)

 高層建築物では、地震力に対して建物を柔らかく造っておくことでその力を吸収しているため、その上下階に相対的な水平変位である、層間変位が生じる。このような構造骨組に対応して、脱落、破損することのない外壁構法として、カーテンウォール構法が開発された。特に、プレキャストコンクリート・カーテンウォールのような重量物の落下が人命に与える影響は大きいが、一般に層間変位1/100の地震時の揺れに対しても、カーテンウォール外壁部材が落下することのないよう設計されている。

◇ガラスブロック(5ページ)

関 芳和

日本電気硝子(株)コンシューマーガラス事業部

 ガラスブロックの設計において、地震発生時に生じる地震力や層間変位に対する安全性は、十分に検討されなければならない項目の一つである。

 ここでは、ガラスブロックの歴史について触れるとともに、ガラスブロックの現場積み工法ならびにパネルウォール工法の耐震設計について、設計のポイントを述べる。

◆特集「最近の大規模建築物 その3」

◇渋谷ヒカリエの概要(2ページ)

吉野 繁

(株)日建設計フェロー役員

 渋谷は、音楽、アートやファッションなど様々な分野で新しいトレンドや文化を創造し、発信してきた街である。中でも1956年開業の東急文化会館は、常に時代を先取りするライフスタイルを提案し続けてきた施設である。

◇渋谷ヒカリエの構造計画について(4ページ)

福島孝志

(株)日建設計構造部門

 中層部には劇場のための大きな吹き抜けがあり、高層部と低層部の平面形状が異なっている。各位置ならびに各階ごとに、部材の性能を選んで設計する必要があり、かつ架構全体としてバランスが取れている事が重要となった。特に柱は、吹き抜け部との位置関係によって負担する柱の軸方向力(長期軸力ならびに地震時付加軸力)とせん断力のバランスが部材ごとに異なるため、それぞれの性格を明確に定めて設計を行った。

◇渋谷ヒカリエの防災計画(3ページ)

福井 潔

(株)日建設計防災計画室

 この建物は、駅舎、百貨店、ホール、事務所からなる大規模複合建築で、ターミナル駅渋谷の核として多数の連絡経路で他の建物や街区と連絡している。防災計画の一つの目的は、この複雑に複合した建物において、災害時に混乱なく在館者が避難できるようにするとともに災害の拡大を防ぐことである。

◇JR神田万世橋ビル(6ページ)

建築 稲川清士・清水 有、構造 牧野行伸、設備 下田敏雄、電気 荘司敏夫

株式会社ジェイアール東日本建築設計事務所

 JR神田万世橋ビルは「地域・歴史性」「環境配慮・自然親和」「地域との共生」の3つのコンセプトを持っている。

「地域・歴史性」:この敷地は、明治時代には辰野金吾氏が東京駅の前身として設計した秀麗な万世橋駅舎があり、人々の行き交う交通の要所であり、広く市民に愛されてきた場所であった。当時の遺構やレンガ高架橋が今でも残っており、この地の景観資産との調和を図り、外装や低層部にレンガと質感を同調する焼物(テラコッタ)を使用した(写真1)。

◆安全のちしき

◇既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震改修事例集 第Ⅲ集-既存建築物の耐震性向上に向けての課題点と耐震診断・耐震改修の現状-(15ページ)

久保哲夫

東京大学・名誉教授/(一財)日本建築防災協会・耐震改修支援センター副センター長

 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、主には震動の後に東北地方沿岸部を襲った津波により岩手・宮城・福島三県を主な区域として数多くの人命損失を含む甚大な被害を生じた。この地震災害では、「想定外」との言葉が地震防災・減災の分野で交わされ、将来に発生が危惧される地震災害の軽減への対策として建物の耐震化といったハードな対策と被災後の退避、避難といったソフトな対策の両者を組み合わせる多重な対応が建築防災においても必要であることが再認識された。

 

 

*情報交流制度にお申し込みいただいた方には、当協会の月刊誌である「建築防災」をお配りしています。

 

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