特集「建築防災はじめて物語 その1」
特集「建築災害調査体験記 その3続き」

月刊「建築防災」
No. 399 2011/4月号
特集「建築防災はじめて物語 その1」
特集「建築災害調査体験記 その3続き」
 
※執筆者名の後の( )内の数字はその記事のページ数を表す。
 
◆防災随想
◇JICA耐震プロジェクトに参加して思うこと/三瓶昭彦(JICA中国耐震建築人材育成プロジェクト)(2ページ)

 
◆特集「建築防災はじめて物語 その1」
◇耐震設計の始まり/小谷俊介(東京大学名誉教授)(3ページ)

 
◇既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・耐震改修設計指針の誕生と普及/岡田恒男((財)日本建築防災協会理事長・東京大学名誉教授)(4ページ)
 今では、建物の耐震設計、あるいは、耐震診断などの際に、「終局強度」、「じん性」、「非線形地震応答」などを考慮しなければ建物の耐震性を評価できないということは当たり前のこととなっているが、これが一般に認識されるようになったのは、1968年十勝沖地震により当時の耐震設計基準に従って耐震設計がなされていた鉄筋コンクリート造建物に大破などの深刻な被害を受けた事例が生じたことが大きなきっかけであったと言って良いだろう【例えば、文献1)~4)】。当時の耐震設計は、設計震度0.2に対する短期許容応力度設計、言い換えるなら、現在の一次設計に相当する部分のみで行われていたが、この地震による被害調査並びに関連する基礎的な多くの研究の結果、「終局強度」、「じん性」、「非線形地震応答」などを考慮した新しい耐震設計法への移行が不可欠であることが専門家の間での共通認識となってきた。
 
◇強震観測記録のはじめて/大川 出(建築研究所)(6ページ)
 わが国では平成7年(1995年)兵庫県南部地震のあと、強震観測網が急速に普及した。K-NET、KiK-netなど防災科学技術研究所が実施する全国強震観測ネットワークや気象庁も多数の強震計を全国に追加配置した。さらに消防庁の指揮の下、全国の地方自治体も各庁舎位置等に、震度計を設置している。
 
◇地震応答研究と超高層建築のはじまり-霞ヶ関ビルの地震応答解析-/洪 忠憙(明治大学名誉教授)(4ページ)
 超高層建築の耐震設計における‘地震応答解析’が、本稿に与えられた主題であるが、より具体的かつ分かり易くするために、霞ヶ関ビルの研究開発の中心課題でもあった、その地震応答解析について述べる。
 
◇免震構造建築物のはじめて/可児長英(社団法人日本免震構造協会専務理事)(5ページ)
 現在、日本の免震建築物の建設棟数は世界で最も多い。1995年の阪神・淡路大震災以降、徐々に増加しています。免震効果を発揮したことが主な理由です。社会が免震構造システムの利点に気づき、建物の構造安全性とともに建物の基本性能である人命の保護・財産の保全・建物機能の維持ということを、受け入れ始めたことでもあります。これらの三つの基本性能は、大地震時にこそ満たされなければならないことです。
 
◇制振構造建築物のはじめて/木林長仁((財)日本建築センター 建築技術研究所)(7ページ)
 制振ダンパーを有する建築構造は、特に阪神・淡路大震災以降に注目されるようになり、現状では超高層建築の90%以上を占めるまでに達しており、中低層建築でも広く適用されるようになってきている1)。特に、近年は長周期・長時間継続の地震動が大都市部を襲う危険性が高いと言われており2)、その対策として制振ダンパーを用いることが合理的3)、4)であることから、より一層普及が進んでいる。
 
◇大規模空気膜構造のはじめて 東京ドームの構造と防災/丹野吉雄、吉田克之((株)竹中工務店設計本部)(9ページ)
 わが国における空気膜構造は、1965年頃の小規模な仮設建築物から始まった。1970年になると大阪万博アメリカ館においてD.H.ガイガー氏が考案した「低ライズ・ケーブル補強空気膜構造」が建設された。仮設建築物ではあったが、これによって空気膜構造の大空間への適用可能性が示された。以後、ガイガー氏は北米のスポーツスタジアムを中心に、空気膜構造の展開を進めていった。
 
◆特集「建築災害調査体験記 その3続き」
◇長崎屋尼崎店火災の調査から-防火対策におけるヒューマンファクターの重要性-/関沢 愛(東京理科大学大学院 教授)(5ページ)

 長崎屋尼崎店火災は、平成2年(1990年)3月18日の12時半頃、ちょうど従業員が昼食をとっている時間帯に発生した。火災そのものは出火階の4階だけで他の階へは延焼していないにもかかわらず、最上階の5階へ濃煙が伝播したことによって、死者15名、負傷者6名(従業員4名、客2名)を出す惨事となった。筆者は、火災直後の現地調査に参加する機会を得て、従業員等からのヒヤリングによって時間経過別の各階における在館者の行動概要を把握することができた。このような火災時の人間行動に関する実態の解明は、筆者の経験からしてもきわめて例が少なく、実火災時における避難心理、避難行動特性などに及ぼすヒューマンファクターの影響を知る上でとても参考になる。また、こうした分析は、今後の火災時の防災対応あるいは避難誘導対策の検討にも役立つ貴重な資料となるものと期待される。
 
◆行政ニュース
◇緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進に向けた新たな規制誘導策の基本的な考え方/東京都都市整備局 市街地建築部建築企画課(3ページ)

 
 
 
*情報交流制度にお申し込みいただいた方には、当協会の月刊誌である「建築防災」をお配りしています。
 
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一般財団法人 日本建築防災協会 建築防災編集係
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