特集「2010年チリ地震」

月刊「建築防災」
No. 393 2010/10月号
特集「2010年チリ地震」
 
※執筆者名の後の( )内の数字はその記事のページ数を表す。
 
◆防災随想
◇真夜中の交差点の赤信号/丹羽博則((株)大林組技術研究所)(1ページ)

 
◆特集「2010年チリ地震」
◇2010年チリ地震による建物被害と診断-JICA専門家チームによる現地調査-/加藤博人、向井智久(独立行政法人建築研究所)、田尻清太郎(国土交通省住宅局建築指導課)(11ページ)

 2010年2月27日(土)現地時間午前3時34分、南米チリの太平洋沿岸部でマグニチュード(Mw)8.8の巨大地震が発生し、チリ国内の広い範囲で地震と津波による甚大な被害が発生した。この地震で発生した津波は太平洋を越えて日本にも襲来し、ちょうど50年前、1960年5月のチリ地震津波を想起させるものとなった。日本には、2月28日午後から3月1日未明に掛けて到達し、太平洋沿岸の各地で最大1m程度の津波が観測された。幸い津波の高さは予想よりも低かったため大きな被害には至らなかったが、それでも建物の床下・床上浸水や漁業関係施設の被害など、少なからぬ影響を受けた。
 
◇4学会合同調査団地震工学・建築グループによる現地被害調査報告/小林克巳(福井大学大学院工学研究科 建築・建設工学専攻)、翠川三郎(東京工業大学大学院総合理工学研究科 人間環境システム専攻)、香取慶一(東洋大学理工学部 建築学科)、北川良和(元慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科)(14ページ)
 1960年の三陸津波をもたらしたチリ地震(Mw9.5)から50年、2010年2月27日(土)06時34分(UTC、現地時間03時34分)再び巨大地震が発生した。南米チリ国マウレ州沿岸部付近(チジャン北北西100km、コンセプシオン北北東115km)を震源とするMw8.8の地震で、多くの死者・行方不明者、被災者を出し、構造物にも甚大な被害をもたらした。震源域がチリ中部~南部にかけて長さ約500km、幅100㎞と大きく、震源地付近での津波による甚大な被害、構造物の被害はもとより、震源から約330km離れた首都サンティアゴおよびその周辺地域でも構造物に大被害をもたらした。日本地震工学会、(社)土木学会、(社)日本建築学会、(社)地盤工学会は合同調査団を派遣し、被害調査を行ったが、本稿では地震工学・建築グループによる被害調査結果1)の一部を報告する。
 
◇JST-JICA地球規模課題チームによる現地被害調査-その1 研究概要と広域被害把握-/山崎文雄(千葉大学大学院工学研究科)(6ページ)
 地球規模課題対応国際科学技術協力事業(略称SATREPS)は、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)と独立行政法人国際協力機構(JICA)が連携して平成20年度より開始した、日本が主導する国際共同研究の枠組みの1つである。国際社会が共同で取り組むことが求められている地球規模課題を対象として、開発途上国と我が国が国際共同研究を推進することにより、課題の解決および科学技術水準の向上につながる新たな知見を獲得すること、および開発途上国の自立的研究開発能力の向上と持続的活動体制の構築を図ることを目的としている。研究分野としては、現在、環境・エネルギー、生物資源、防災、感染症の4つが指定されており、このうちの防災分野では、「開発途上国のニーズを踏まえた防災科学技術」という研究領域が指定されている。
 
◇JST-JICA地球規模課題チームによる現地被害調査-その2 建築物の被害-/斉藤大樹(独立行政法人建築研究所)、楠 浩一(横浜国立大学工学研究院)(6ページ)
 科学技術振興機構(JST)から支援を受けて,本プロジェクトの調査団第3班は、建物被害と地震動・津波の状況調査を主たる目的として、平成22年4月26日?5月2日にかけて現地被害調査を行った。調査に際しては、日本建築学会調査団第2次隊と協働して行った。調査に参加した団員を以下に示す。
 
◇2010年チリ地震津波の数値解析による津波被災地の探索と被害の特徴/越村俊一(東北大学大学院工学研究科 災害制御研究センター)(9ページ)
 2010年2月27日06:34(UTC)に、南米チリ沖を震源とするマグニチュード8.8(USGS、2010)の巨大地震が発生した。この地震により発生した津波は太平洋全体に波及し、特にチリ太平洋岸と日本に甚大な被害を与えた。
 
 
 

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