特集「中国四川地震」

月刊「建築防災」
No.371 2008/12月号
特集「中国四川地震」
 
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◆防災随想
◇家具類の転倒・落下防止対策の実験結果について/東京消防庁防災部防災課(1ページ)

 
◆特集「中国四川地震」
◇ウェンチュアン( 川)地震による被害と復興への取り組み/He Yongnian(何永年)(中国地震局地質研究所 教授(元中国国家地震局次長)(訳:岡健二 政策研究大学院大学教授))(4ページ)

 2008年5月12日に、中国のシチュアン(四川)省ウェンチュアン( 川)地区でマグニチュード8.0の大地震が発生した(訳者注:中国では四川省地震と呼ばず、ウェンチュアン地震と呼んでいる。)。震源の位置は、東経103.4度、北緯31.0度で、深さは約15kmであった。震源は、中国のTibet-Qinghaiプレートの東端にあるLongmenshan断層帯に位置する(図1参照)。Longmenshan断層帯は、東から順にDujiangyan-Jiangyou断層、Yingxu-Beichuan断層、Maowen-Wenchuan断層という3つの断層からなっている。マグニチュード8.0のウェンチュアン地震は、中央のYingxu-Beichuan断層で発生した。断層の破壊は、震央から北東方向に300km以上に達した。
 
◇2008年5月12日 中国四川地震による建築物の被害と復旧技術支援活動/中埜良昭(東京大学生産技術研究所教授)、前田匡樹(東北大学大学院准教授)、迫田丈志(東北大学大学院助手)、坂下雅信(京都大学大学院助教)(22ページ)
 2008年5月12日午後2時28分(現地時間)頃、中華人民共和国・四川省でM7.9(USGS)の地震が発生した。この地震による人的、物的損害は甚大で、建物等の崩壊に伴い四川省と甘粛省において、あわせて6万9千人以上の死者と37万4千人以上の負傷者が発生した(7月4日現在)。地震発生直後、地震災害に関係の深い土木学会、日本建築学会、地盤工学会、日本地震工学会、日本地震学会の5学会(後に日本都市計画学会、日本地理学会および地域安全学会を加えた8学会)は、相互に情報を共有し必要な支援に協力して当たるべく、中国の土木・建築関係者と連絡を取りつつ、阪神淡路大震災、中越地震災害などの経験の紹介、構造物の健全性診断技術などを含む復旧・復興支援を目的に「四川大地震復旧技術支援連絡会議(以下、支援連絡会議/議長:濱田正則・早稲田大学教授)」を設置した。支援連絡会議では5月28日から6月1日にかけて復旧技術支援チーム(団長:濱田正則教授、建築分野では筆者らのうち中埜が参加)を四川省都成都市に先遣隊として派遣し、復旧技術支援について西南交通大学を始めとする関係機関および関係者と打ち合わせを行った。
 
◇都江堰市における学校建築の被害/壁谷澤寿海(東京大学)、李 康寧(北京工業大学)、楠 浩一(横浜国立大学)、壁谷澤寿一(東京大学)(16ページ)
 2008年5月12日14時28分に発生した川大地震(M8.0)によって中国四川省の主要な都市において多くの構造物が被災した。死者69225人、行方不明者19739人(2008.8.11)に達し、350万戸ともいわれる建築物被害の全貌詳細はいまだに不明であるが、学校関係ではおよそ教室数6900相当の校舎が倒壊した。地震発生時間が昼間であったことから、校舎倒壊により数千人規模の学生および教師が死亡したと報告されている。
 
◇中国四川省地震による庶民住宅被害の調査報告/楢府龍雄(独立行政法人建築研究所 国際協力審議役)(5ページ)
 近年、2004年スマトラ沖地震、2005年パキスタン北部地震、2006年ジャワ島中部地震、2007年ピスコ地震と、毎年甚大な被害をもたらす地震が発生してきている。本年5月12日には、中国四川省においてまたも極めて甚大な被害の地震が発生した。筆者は、その被害調査結果の共有と防災対策を検討するために10月10、11日に四川省成都市において開催された、中日地震防災学術シンポジウム(主催:中国科学院国際合作局、独立行政法人防災科学技術研究所、独立行政法人日本学術振興会、実施機関:中国科学院水利部成都山地災害環境研究所、後援:中国科学院、日本文部科学省)に参加し、併せて実施された現地調査に参加する機会を得た。その際に行った現地調査の報告をすることとしたい。
 
◆行政ニュース
◇個室ビデオ店等に係る緊急点検結果について/国土交通省住宅局建築指導課(2ページ)

 平成20年10月1日に発生した大阪府大阪市の個室ビデオ店火災を受け、「個室ビデオ店等に係る緊急点検について」(平成20年10月1日付国住指第2541号)により、全国の特定行政庁に依頼した個室ビデオ店等に係る緊急点検の結果をとりまとめましたので、公表いたします。
 
 
 

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