特集「防火区画貫通部」

月刊「建築防災」
No.362 2008/3月号
特集「防火区画貫通部」
 
※執筆者名の後の( )内の数字はその記事のページ数を表す
 
◆防災随想
◇私が遭遇した中越地震、中越沖地震/中村克二((株)山下設計 新潟事務所(1ページ)

 
◆特集「防火区画貫通部」
◇防火区画貫通部処理の重要性/吉田克之(竹中工務店)(4ページ)

 防火区画は耐火建築物において火災が発生したときに火災を一定の範囲に止めるための方策で、スプリンクラーのように火炎に攻撃をかけるのではなく、ひたすら火炎に耐えることによって拡大を食い止めることがその使命である。ひとつの四角い部屋を防火区画する場合には、その階の床と上の階の床(いずれも耐火構造)、そして床と床の間に隙間なく設置された4面の耐火構造の壁によって、室内の火災を外部に拡大させない、あるいは室外の火災を室内に延焼させないようにしている。
 
◇建築基準法における区画貫通部の防火措置について/成瀬友宏(国土交通省 国土技術政策総合研究所)(5ページ)
 建物火災時の避難安全や延焼防止のためには、区画の考え方は非常に重要である。これまでに、群馬県水上温泉菊富士ホテル火災(昭和41年3月11日)や北九州市福岡県済生会病院八幡病院火災(昭和48年3月8日)では、配管や風道(ダクト)の貫通部の埋め戻しがほとんどされていなかったこと、大阪市千日デパート火災(昭和47年5月13日)ではダクトの防火ダンパーが不作動であったことが火災の被害を拡大した要因の一つであり、このような火災の経験を基にして基準が整備されてきた1)。しかしながら、近年でも耐火建築物の火災で、埋め戻しのない貫通部やダクトが他室・他階への延焼経路であることが報告されており2)、延焼拡大を防止する上で区画貫通部の防火措置の重要性が指摘できる。
 
◇防火ダンパーのしくみと維持保全/蛭間正信((株)三功工業所 日本防排煙工業会 専門委員会主査)(7ページ)
 防火ダンパーとは、換気暖房又は冷房の設備のダクトが準耐火構造の防火区画を貫通する部分又は近接する部分に設置し、火災により煙が発生した場合又は温度が急激に上昇した場合に自動的にダンパーを閉鎖し、ダクト内の火炎や煙の拡散を防ぎ、延焼を防止する極めて重要な役目を担っている。
 
◇ケーブル貫通部の防火対策および大臣認定工法/ケーブル防災設備協議会(3ページ)
 建築物内には設備用の動力ケーブルをはじめとして、通信制御用の電線などが、防火区画を貫通して敷設されています。電線・ケーブル等の絶縁・保護層は可燃物であり、火災の延焼経路となりうることから、防火区画部分で確実に防火措置を施す必要があります。
 ケーブル防災設備協議会(略称CFAJ)は、防火区画貫通部の防火措置工法の大臣認定を取得した法人(平成20年1月現在15社)が加盟している団体であり、防火措置工法の品質維持・向上をはかり、業界の健全な発展に寄与し、社会に貢献することを目的としています。
 
◇ケーブル配線の防火区画貫通部における防火措置工法 NTTにおける防火区画貫通部処理工法/中村三智之、近藤 潤(株式会社NTTファシリティーズ)(4ページ)
 NTTファシリティーズは、NTTのグループ会社として情報通信ネットワークを構成するNTTの建物、電源、空調システム等の企画・設計から施工、維持管理にいたる幅広い業務分野を手がけている。通信機器を収容するNTT建物では、通信障害を未然に防ぐことで通信の信頼性を確保する事が重要であり、そのためにNTTファシリティーズでは火災の発生ならびに拡大を防ぎ、さらには火災に起因する二次災害を回避するために様々な対策を実施している。特に、大量のケーブルが貫通する防火区画貫通部に対しては独自の防火措置工法を開発している。ここでは、NTT通信用建物に適用されているケーブルホールの防火措置工法について紹介する。
 
 
 

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