(特集「既存鉄筋コンクリート造建築物の免震・制震による耐震改修ガイドライン」)

月刊「建築防災」
No.338 2006/3月号
特集「既存鉄筋コンクリート造建築物の免震・制震による耐震改修ガイドライン」 
シリーズ「建築保全のための建築物調査の基礎知識69」
 
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◆防災随想
◇“E-Defense”実大6層鉄筋コンクリート造建物の震動台実験に参加して/倉本 洋(豊橋技術科学大学)(1ページ)

 
◆特集「既存鉄筋コンクリート造建築物の免震・制震による耐震改修ガイドライン」
◇免震・制震構法による耐震改修と耐震改修ガイドラインの概要/久保 哲夫(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻)(5ページ)

 南海・東南海・東海地震や首都圏直下地震の発生が危惧されている現在、予測される震害を軽減するには既存建築物に対する耐震対策が急がれる。耐震化をはかるにあたり、既存架構内に新しく耐震壁やブレース構面を増設する強度型の耐震改修に加え、免震・制震構法を用いた耐震改修の事例が増加してきている。本論では、免震・制震構法による耐震改修のガイドラインの概要を紹介し、併せて免震・制震構法による耐震改修の基本的考え方を概説する。
 
◇免震・制震構法による耐震改修と耐震改修ガイドラインの適用範囲/可児 長英((社)日本免震構造協会)(3ページ)
 建物が保有する耐震性能についての社会的関心が高まっており、既存建物耐震改修に免震・制震構法を用いた事例が今後は増加するものと思われる。ここでは、このガイドラインの適用範囲を示し、あわせて構法の選定に当たって留意すべき事項を示して、免震・制震構法による耐震改修を進める場合の計画・設計・施工上の考え方を概説している。
 
◇免震による改修(免震編)/古橋 剛(三井住友建設(株)設計センター)(6ページ)
 免震化による耐震改修は、上部構造の地震応答を低減して建築物の倒壊、崩壊を防止するのみでなく、地震後の機能維持、工事階の限定、工事後の外観の維持、工事階以外の居抜き(居つき)施工といった一般の耐震改修構法では達成しにくい事項も目標となりうる。このように免震化による耐震改修は優れた構法であるが、建築物の耐震システムを変更すること、耐震性の判定は時刻歴応答解析によること等から詳細な設計が必要である。基礎下の掘削、あるいは柱の切断、荷重の受け替え、鉛直動線の処理等工事も複雑であり、検討すべき課題も多い。ガイドラインでは、こうした免震改修特有の問題点について全般的に記述し、設計例編では、個々の事例でその目標達成の仕方を紹介している。
 
◇制震による改修/蓮田 常雄((株)東京建築研究所取締役)(4ページ)
 既存建築物の耐震改修工法として制震構法を適用する例が増えている。制震構法による耐震改修の目標性能は保有水平耐力の若干の割り増しから、応答変形の低減、場合によっては応答加速度の低減まで、幅広く設定できる利点がある。
 
◇免震・制震建築物の維持管理計画/飯場 正紀(国土交通省国土技術政策総合研究所)(4ページ)
 建築物の所有者、管理者は、建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならず(建築基準法8条)、そのためには、建築物に対する維持管理を行い、建築物の構造性能を確保する必要がある。さらに所有者は、建築物の敷地、構造及び建築設備について、定期に資格を有するものに調査させ、特定行政庁に報告する必要がある(同12条)。
 
◆シリーズ「建築保全のための建築物調査の基礎知識69」
◇建物内の多数の蛍光管の分割予防取替え計画/高草木 明(東洋大学)(6ページ)

 照明用の蛍光管の取替えは、建物保全の重要な業務である。球切れは、居住者の快適性を落とす。これを避けるために統計的寿命データに基づく予防取替えが行われることも多い。
 オフィスの照明用蛍光管は、0.4本/m2程度が標準的な設置数であり、大規模な建物では著しい数となる。建物竣工時に一斉に使用開始された初代の蛍光管が寿命に至ったとき、限られた保全体制を考え、取替え作業量の平準化を図る合理的な取替え方法の開発が必要とされる。
 
 
 

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