(特集「建物と防災-共同住宅編-」)

当協会の機関誌「建築防災」(月刊)の紹介
No.294 2002/7月号

特集「建物と防災-共同住宅編-」 

シリーズ「建築保全のための建築物調査の基礎知識26」

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◆防災随想 
◇コンピューターシステムの誤用は無いのか/神谷敏之((株)山下設計)(1ページ)

◆特集「建築物と防災-共同住宅編-」
◇共同住宅に関わる建築基準法/蓮田進(東京都都市計画局多摩建築指導事務所建築指導第二課指導第一係長)(7ページ)
 近年、共同住宅の大規模化や高層化が進展しており、共同住宅を設計し、適切に維持・管理するためには、建築基準法の知識は不可欠のものとなっている。そこで、共同住宅の建築基準法の規制について考察することとする。

◇共同住宅と消防法/東京消防庁予防部予防課(9ページ)
 共同住宅は、高層化、大規模化及び複合用途化等その形態は複雑化している実状にありますが、ここでは、消防法から見た、①共同住宅の用途のとらえ方、②共同住宅における防火管理、③共同住宅の消防用設備等の設置に関して、紹介します。

◇共同住宅の構法/椚隆、齋藤秀人(清水建設(株)技術研究所)(8ページ)
 わが国の共同住宅(マンション)は、密度高く住まう手法として木造の長屋に始まり、様々に変化する時代の要請を受けながら発展をとげてきた。最近では、都心の大型物件が増え、一戸当たりの専有面積も大きくなる傾向がある。以下に共同住宅の構法について述べるにあたり、まず最近の共同住宅の傾向を把握してみたい。次に時代を遡り、社会的背景を含めて主として躯体構法の発展過程について述べる。

◇集合住宅の安全上の課題/井関和朗(都市基盤整備公団技術監理部設計課長)(7ページ)
 現在日本は、大きな変革期にさしかかっている。人口構成の変化、経済・産業構造の変化、家族形態の変化、都市構造の変化、こうした大きな流れの中で、集合住宅を取り巻く状況も大きく変化している。ここでは最近集合住宅が面している多くの課題のうち、安全上の課題及びその対策について、公団住宅での経験を踏まえてご紹介したい。

◇超高層住宅の防災設計の考え方/大内政男((株)三菱地所設計住宅設計部長)(7ページ)
 超高層住宅が身近な存在になってきました。都市生活者の住宅、とりわけ都心居住を実現する住宅として、超高層住宅は欠かせない存在になってきました。実際、東京や大阪の都心部、湾岸部では、多くの超高層住宅のプロジェクトが実現し、都市の景観を大きく変化させてきています。21世紀の日本の都市は、超高層住宅の存在なくして、成り立たないといっても過言ではないかも知れません。それだけ、都市住宅として超高層住宅の重要性が高まってきたという事だと思います。

◇マンションに関わる法律と問題点/中野谷昌司((社)高層住宅管理業協会)(8ページ)

 昨年成立したマンション管理適正化推進法、今年の国会で成立したマンション建て替え円滑化法などに見られるように、首都圏を中心としてのマンション住まいという居住形態がもはや切り離せなくなっており、各方面から様々な法整備等が求められている状況にある。マンションにおいては、良好な建築ストックとして維持していくことは当然だが、維持管理の面で区分所有という一種独特の所有形態にあることから、単に建築的な側面だけではなく、個々のマンションの持つ特有のルールなどを知っておくことも必要である。
ここではマンションの歴史を含め、基本的なルール、問題点について述べることとする。
また、この秋にも国会で区分所有法の改正が取り上げられる予定があることも付記しておく。

◇鉄筋コンクリート系マンション健康診断技術者講習会について/(財)日本建築防災事務局(2ページ)
 わが国における分譲マンションのストックは、350万戸前後に達しています。このうち、20年以上経年したマンションも数多く存在し今後も増大していくことから、安全性に加え、老朽化による資産価値の低下やスラム化等に対処するため、大規模修繕を含めた適正な維持保全の必要性が叫ばれているところです。一方、分譲マンションの維持保全は、区分所有者による管理組合が実施することとなりますが、管理組合の構成員は一般的には建築に関して素人が多いことから、建築技術者による適切なサポートが必要となります。マンションについては、建築基準法第12条第1項により定期調査報告の指定対象とされていることから、特定行政庁から指定されたマンションは特殊建築物等調査資格者などにより定期に調査が行われます。この定期調査の機会に、マンション専用定期調査票を用いて、防災・安全面に加え、防水劣化や外壁劣化等維持保全面も調査し、マンションの管理組合をサポートすることができます。本会では、マンションの構造として大部分を占めている鉄筋コンクリート系マンションを対象とするマンション健康診断技術者制度を平成13年度に下記により創設しました。マンションの適切な維持保全を実施するため、マンションの管理組合におかれましては、定期調査に是非このマンション健康診断技術者をご活用いただくとともに、特殊建築物等調査資格者におかれましては、是非マンション健康診断技術者講習会を受講・登録されますようお願いいたします。

◆シリーズ「建築保全のための建築物調査の基礎知識26」
◇建築物における塗装の維持・補修・改修(その4)-窯業系素地用塗装について2-/高橋孝治治((社)日本塗装工業会専務理事)(9ページ)

「窯業系素地用塗装の補修・改修」
前報において窯業系素地における塗装について解説したが、本報においてはそれらの補修・改修について解説する。
建築物の主要な部位として構成されている壁面における塗装はこれら窯業系素地用塗装材料が用いられ、これらの補修・改修は建築物の保全において重要な役割が求められる。
そしてこれらには外壁・内壁に分類して検討していかなければならない。

◆耐震診断コーナー
◇鯰が蠢く前に-既存建築物の耐震診断・改修について-/今泉晋((財)日本建築防災協会専務理事)(6ページ)

 「災害は忘れた頃にやって来る」と言われていましたが、最近は何年以内に何%の確率で起こると言った予測が出来るようになってきました。例えば、東海地震は数年以内にかなり高い確率でとか、宮城県沖地震は20年以内にとか、東南海・南海地震は10年以内に10%、50年以内に80~90%の確率で起こるなどといった情報が出されるようになってきています。
以前のように何時起こるか判らない状況では、「自分が生きている間は地震が起こらないだろう」と考える人が多く、地震に対する備えは不十分でした。しかし、数年以内に起こるということになれば備えなくして被災するのは愚の骨頂と言えます。


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