(特集「建築に使われるコンクリート」)

当協会の機関誌「建築防災」(月刊)の紹介
No.280 2001/5月号
  特集「建築に使われるコンクリート」

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◆防災随想 「信頼される防災のプロフェッショナル」/中埜良昭(東京大学生産技術研究所助教授)(1ページ)

◆特集「建築に使われるコンクリート」
コンクリートについて/阿部道彦(工学院大学建築都市デザイン学科教授)(5ページ)
コンクリートは、水、セメント、骨材、混和材料より構成される複合材料である。このうち、セメントと水を混合したものをセメントペーストという。以前はセメント糊(のり)といっていたが、のりであるから砂、砂利などの骨材を相互に接着する役目をもっている。セメントペーストに砂を混ぜたものをモルタル、モルタルに砂利を混ぜたものをコンクリートという。混和材料とは、モルタルやコンクリートの施工性や耐久性を改善するために使用されるもので、比較的少量混ぜるものを混和剤、やや多く使用するものを混和材という。前者はセメントの質量に対して数%以下で使用されるが、後者はセメントと同等以上使用されることもある。

◇コンクリートの施工管理の要点/細川洋治(前田建設工業(株)建築エンジニアリング部)(6ページ)
近年、コンクリートの品質・耐久性について、トンネルの崩落事故、生コンミキサー車への加水、コールドジョイントの問題など、建設現場における施工管理に対して、テレビの特集番組で報道されるほど、一般市民の関心が高まっている。また、専門誌では、原因、対策、あるべき姿などについて相次いで特集を行っている。
世の中では、ハード面・ソフト面を問わず各方面で、事故が多発しており、その度ごとに、危機管理の甘さが問題になっている。建設産業においては、厳しい環境下におかれ、益々コスト競争の激化と、地球環境問題への対応など、多くの問題の解決が迫られている状況にある。しかし、このような時代こそ、コンクリート工事についても、現状を受け止めて原点に立ち返り、「安心して暮らせる」構造物の建設を目指した軌道修正を行う、絶好のチャンスではないかと考えられる。

◇コンクリート工事の要点/加賀秀治(PSATS(建築技術支援協会)(8ページ)
このところ、コンクリートの劣化事故がいろいろと報道され、鉄筋コンクリート構造物に対する社会一般の評判はあまり芳しくないものがある。その原因の一つとして、生コンの品質低下が挙げられているが、それと共に工事現場での施工不良が問題となっている。たとえ素材としての生コンの品質が良くても、施工の仕方によって構造体としての品質が大きく変動するということを認識しておかなければならない。そこで、本文では工事現場の技術者として必要なコンクリート工事の要点を、使用するコンクリート(生コン)と構造体コンクリートの両面から述べることにする。

◇コンクリートとひび割れ/三橋博三(東北大学大学院工学研究科(都市・建築学専攻)教授)(8ページ)
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(所謂「品確法」)の制定以来、鉄築コンクリート造建築物に発生するひび割れ問題は、特に注目を集めるようになった。しかしこの問題は古くから人々を悩ませてきたもので、決して新しいものではない。
コンクリートは、その材料及び施工方法の性質上、でき上るまでの過程でひび割れを引起す様々な原因に遭遇する。本稿では、そのひび割れの特徴と発生原因との関係を示すと共に、ひび割れと劣化の進展やひび割れの発生・伝播条件およびひび割れ抑制対策などについて概説する。

◇コンクリート診断/林静雄(東京工業大学建築物理研究センター教授)(9ページ)
本論では、最初に建物診断の必要性を述べ、建物診断を実施時期や目的に沿って分類し、それぞれによってコンクリート診断に関わる調査項目が異なることを述べた。次にコンクリート診断で調査が必要な、代表的な変状として、ひび割れと鉄筋腐食について、また、コンクリートの性能として、圧縮強度、中性化、塩化物量、配筋状況、火害についてとりあげ、各種調査方法の比較と判定基準について解説した。最後にコンクリート診断に関する社会的な状況と今後の課題について述べた。

◆シリーズ「建築保全のための建築物調査の基礎知識⑪」
◇アルミサッシの維持保全/荒木郁哉((社)カーテンウォール・防火開口部協会事務局長)(4ページ)
アルミサッシが普及しはじめて、40年余の歴史になります。その間、各種技術の進歩に伴いまして、諸性能および機能の向上に著しいものがあり、サッシの種類も増えてきた。市場に供給するメーカーからメンテナンスに関してカタログやしおり等で説明しているが、調整および点検に関するものが少ないので、ここではそれ等について触れてみたいと思う。

◆全国ネットワーク委員会ニュース
◇既存建築物耐震診断・改修等推進全国ネットワーク委員会
平成12年度第2回全体委員会開催報告(平成13年2月19日)/既存建築物耐震診断・改修等推進全国ネットワーク委員会 事務局(財)日本建築防災協会(文責 今泉晋)(14ページ)
既存建築物耐震診断・改修等推進全国ネットワーク委員会(略称「全国ネットワーク委員会」;委員長 岡田恒男 東大名誉教授芝浦工大教授)は平成13年2月19日に霞ヶ関ビル東海大学校友会館において平成12年度第2回全体委員会を開催しました。


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